なぜお葬式をあげるの?
なぜ人はお葬式をあげるのか?と普段考えることはなかなかないことかもしれません。しかし、ふと考えてみると、お葬式にはいろいろな意味合いが含まれていることに気づくでしょう。
- 心理的観点
死とは不条理なもので受け入れがたいものだが、どこかで決別をしなくてはいけない。その区切りの儀式として行う。また、別れに際して何かをしてあげたという心の拠り所として。 - 宗教的観点
死者の霊をなぐさめる意味の儀式として行う。 - 物理的観点
ご遺体を火葬(土葬)することで、視覚的に去りゆく者との決別を行う。 - 社会的観点
死亡届けを出すなどの一連の行政手続きによって、社会の中で生きていた者が、社会の中から消え去った手続きを行う。
近年、価値観の多様化、宗教ばなれ、メディアの影響や、諸事情があって、無宗教形式や火葬のみ(荼毘葬)で見送られる方も増えてきました。
それらは、故人の遺志であったり、よくよくのお考えや、状況を鑑みてのことだと思われますので、一概にはいえるものではありませんが、どんな形でもお葬式をあげることで、一つの心の区切りになり、故人に最期にしてあげれたと、自分の心のどこかに納得させられるものとして理由付けができるものがお葬式であることもまた事実です。少し考えてみませんか。
コラム:世界初のお葬式
1950年代、イラクのシャニダール洞窟から6万年前のネアンデルタール人(旧人)のものと思われる人骨が発見され、その人骨の周りからおびただしい数の「花粉」が発見されました。花粉の種類は全部で8種。それぞれの種類の花粉ががまとまって発見されたため、ネアンデルタール人は、仲間の死を悼んで花で飾った最初の人類ではないかという説が発表されました。現代人も、お葬式ではたくさんの花を飾り、お棺にも白菊や色鮮やかな花々をたくさん入れて見送ります。科学技術がいくら高度に発達したとしても、死を悲しみ、去りゆく者との決別に花を添える、その心は変わらないものかもしれません。